■ 月別アーカイブ: 9月 2010

「浦添市 補聴講演会・相談会」のお知らせ

2010年9月9日 木曜日

「浦添市 補聴講演会・相談会」を開催致します。
耳・聴こえ・補聴器でお困りなど、お気軽にご相談ください!

日時:平成22年10月11日(月) 体育の日
   開  場:9時半~
   講演会:10時~  相談会:1時~
場所:浦添市社会福祉センター3階
参加費:無料
主催/浦添市難聴福祉を考える会
後援/浦添市
  社会福祉法人 沖縄県社会福祉協議会
  社会福祉法人 浦添市社会福祉協議会

講演会★10時~
演題:「長寿を楽しむための耳の健康」-百歳を越しても補聴器不要としよう!-
講師:野田 寛(琉球大学名誉教授)

会場には、マイクの音を直接補聴器の中に入れる磁気ループを設置し、必要な方には補聴器の貸し出しを致しますので、聴こえに不安のある方もお気軽に御来場下さい。

体験談★11時~
※山田 芳男  ※野口 祐次  ※仲本 正弘

相談会★1時~
※現在の耳の聴こえの状態を検査してみたい方
※耳の聴こえが悪くなって困っている方
※補聴器を購入したが耳に合わなくて困っている方

医 師:野田 寛
検査員:NPO法人沖縄県難聴福祉を考える会附属診療所「補聴相談のひろば」検査スタッフ

☆補聴器の販売などは一切ございません。当会はNPO法人で、業者ではありません。

お問合せ:特定非営利活動(NPO)法人沖縄県難聴福祉を考える会事務局
      (098)879-3952


  • カテゴリー: 新着情報
  • 投稿日:2010年9月9日 木曜日

増加する難聴高齢者 ―早期対応で自立した人生を―

2010年9月7日 火曜日

 高齢社会が進行、難聴高齢者が増えている。70歳を越すと約半数が補聴器を必要とするほどになるので、高齢化率が20%を越したわが国では、難聴高齢者が約1千万人、当県でも約10万人と推計される。

 これら膨大な数の難聴高齢者のうち、適合補聴器を獲得している人は10~20%、当県では5~10%と、難聴者数と補聴器販売台数とから推定される。すなわち、大部分の難聴高齢者は聴こえないままでいることになる。

 年齢が進んで、聴こえないままでいると、コミュニケーション障害により、社会・家族より遊離・孤立し、生きていく自信・意欲を失い、閉じこもり、寝たきり、認知症などにつながる可能性が高くなる。

 しかし、聴こえが悪くなってすぐ適合補聴器が得られれば(早期発見・早期対応)、人生はそのまま継続、人によっては発展させられ、コミュニケーション良好で家族・社会と仲良く付き合っていける。人生をエンジョイ、人生終焉まで自立し、人間としての人生を全うすることができる。

 一方、いよいよ聴こえが悪くなってからでは、人生に自信・意欲を失い、補聴器を使いこなせないし、その意欲が失われている。

 現実は前述のごとくで、恐らく前記推定の膨大な数の難聴高齢者の3割~半分近くは、寝たきり・認知症で要介護状態にある。では誰が介護するのか、インドネシアなどから人を雇い入れるのか。その費用は増税で賄うのか。これは今や大きな社会問題であるはずなのに、ほとんどその認識がなく、具体的対応がされないのは悲しい。

 この高齢者難聴は、耳を養っている血管の動脈硬化と判明、その予防、進行停止、「聴こえの歪み」の改善が可能となってきている。「聴こえの歪み」とは、内耳の音を感じる細胞の障害で、高齢者の場合は血液の流れの障害により音の大きくなり方、濁り方が変わり、健常者が「1」大きくなったと感じる音の変化が、2~3倍、場合によっては5~10倍に感じられる。さらに音がまっすぐ入ってこなくなるため、音は聴こえても言葉が分からなくなる現象。

 そこで、沖縄県難聴福祉を考える会では「百歳を越しても補聴器不要」のキャッチフレーズで、関心を示す市町村の自治会、老人クラブなどに出張、耳の健康講話と全員の聴力検査を毎年行い、個々に指導を行っている。いずれは住民検診に組み込まれることを望む。

 まず高齢者難聴の予防、そして難聴高齢者の早期発見・早期対応で、高齢者すべてが人生終焉まで自立し人生をエンジョイ、人間としての人生を全うしてほしいものである。

NPO法人沖縄県難聴福祉を考える会
附属診療所「補聴相談のひろば」
相談医 野田 寛(琉球大学名誉教授)

2010年2月15日(月) 琉球新報 論壇 掲載


  • カテゴリー: 論壇
  • 投稿日:2010年9月7日 火曜日
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