■ 月別アーカイブ: 7月 2012

市民公開講座のお知らせ

2012年7月25日 水曜日

当会相談医である野田寛先生が『公益財団法人沖縄県医科学財団』主催の市民公開講座にて、講演することになりました。
参加費無料ですので、ぜひ、お越し下さい。

日 時:平成24年8月4日(土) 午後1時~3時
会 場:ホテルロイヤルオリオン
参加費:無料

【講 演】
1、「長寿を楽しむための耳の健康」
  野田 寛氏
 (琉球大学名誉教授・NPO法人沖縄県難聴福祉を考える会相談医)

2、「長寿の遺伝子・長寿になるための生活習慣」
  大屋 裕輔氏
  (琉球大学大学院医学研究科循環器・腎臓・神経内科学講座教授)

【主 催】
  公益財団法人沖縄県医科学財団(℡:098-895-9010)
  


  • カテゴリー: 新着情報
  • 投稿日:2012年7月25日 水曜日

長寿県沖縄の高齢者は人生を充分エンジョイしているのだろうか

2012年7月18日 水曜日

 長寿県沖縄では百才以上の高齢者も多く、敬老月間などには元気な高齢者の映像がほほえましくテレビなどで放映される。
 このような“日の当る”高齢者とは裏腹に、寝たきり、認知症などで、自宅の片隅や独居で、又は施設に収容されている高齢者も多い。
 この高齢者の寝たきり・認知症などと、難聴によるコミュニケーション障害が深くかかわっていることが考えられてきている。
 年齢の進行と共に、聴えが衰えてくる。早いか遅いか個人差はあるが、殆んどの人に起る。七十才以上で約半数が、九十才以上で殆んどの人が補聴器を必要とする程になる。高齢化率が二十%を越えた我国では高齢者は約二十九万人の、その約半分が難聴者なので全国で一千万人以上、当県でも十万人以上と膨大な数になっている。
 これら高齢難聴者で補聴器使用者は全国で十~二十%、当県では五~十%と、殆んどの高齢難聴者は聴えないままでいるので、前述の寝たきり、認知症などになる可能性が高い。
 この補聴器不使用は、補聴器が信頼されてないからで、この信用を回復させ、適合補聴器を獲得できるようにして、難聴になっても人生をエンジョイ、人間としての人生を全うしてもらうため、十八年前より難聴者の会「沖縄県難聴福祉を考える会―特定非営利活動(NPO)法人―」を結成し、啓蒙講演会(約五百回)や所持補聴器の相談会(約百五十回)を行い、定期的に約二十ヶ所の市町村の社会福祉協議会や老人福祉センターなどで無料相談を行い、また全県二百ヶ所の老人クラブや自治会に出張、啓蒙講話「高齢者難聴の早期発見・早期対応の重要性」や「百才を越しても補聴器不要としよう」(高齢者難聴は耳を養っている血管の動脈硬化なので、予防・進行停止が可能)と全員の聴力検査を行い一人一人指導しているが、「補聴器を売りに来た!」としか思われていないようで―それだけ、今迄、補聴器で厭なことがあったためとお気の毒に思うが―、一部を除き、殆んど効果を挙げて居らず、“閉じ込もり”、“寝たきり”、“認知症”などが減っていかないのは残念である。
 一方、私共NPO法人の附属診療所「補聴相談のひろば」の相談者の九十%以上は、この七、八年難聴が進行せず、内耳の血流の改善の指導により「音の歪み―音の大きくなり方、濁り方―」が改善、言葉がわかり易くなり、人生をエンジョイして居り、これが唯一の救いと云えよう!

NPO法人沖縄県難聴福祉を考える会
附属診療所「補聴相談のひろば」
相談医・野田 寛(琉球大学名誉教授)


  • カテゴリー: 論壇
  • 投稿日:2012年7月18日 水曜日
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