難聴高齢者は自己責任で適合補聴器獲得を -必要により家族などがこれを助けるべきー

2008年3月1日 土曜日

 平成17年4月の「薬事法改正」(厚生労働省)や平成18年4月の「補聴器相談医」制度化(日本耳鼻咽喉科学会)など、補聴器に関する状況が変って来て、適合補聴器が得られ易くなって来ているはずであるが、難聴者、それに関連する人達、また一般県民、国民の殆どがこれを知らないこともあり、その販売状況は一部を除き殆ど以前と変っておらず、適合補聴器が獲得できず、聴くことを諦め、その結果コミュニケーション障害から家族・社会より遊離・孤立し、精神的な動物である人間は、生きて行く意欲、自信を失い、閉じ込もり、寝たきり、認知症などと、人間として生きて行けなくなる人々が増えていることは非常に困ったことである。

 従来から、否現在でもなお、殆どのお年よりは「お上(かみ)に」、「誰々(有力者や補聴器については所謂専門家)などに」おまかせにして来たことも一因としてある。一人ひとり聴え方は異なるので、よく聴えないからとか、ガアガアうるさいからと簡単に諦めないで、自分の聴え方に合い、気持ち良く聴え、言葉がわかり易くなる迄、試聴・貸し出しの段階から遠慮しないで訴え、メーカーにより音質が異なるように感じる人もあるので、数メーカーの補聴器を聴き較べ、自分で満足・納得出来るようになって始めて購入すべきで、購入後も装用指導(補聴器を良く使いこなすための指導・トレーニング)を含め、不都合なこと、納得いかないことがあれば何回でも通って、調整させるべきなのである。
 これが充分うまく行っていないようであれば、即ち補聴器を良く使い、コミュニケーションが良好でなければ、家族や周囲の人達などがよく聴えるようになるまで励まし、不都合なことなどを訴え続けさせなければならない。

 以前よくあったように、否現在もなおあるようだが、子供や孫が「敬老の日」などを機会に、本人抜きで購入したり、県外より送ったりしないこと、当然本人の聴え方に調整されていないので、殆どが使用できず、贈った方が満足しているだけで、贈られた方は難渋し、補聴器は使用に耐えぬものと思い、以後使用せず、聴えないままでいると、前述の如く、閉じ込もり・寝たきり・認知症などに追いやることになっていることに気付くべきである。

 情報社会、どう云う施設でどのような取り組みをしているのかはわかり易くなって来ているので、良く検索し、指示されているように行われ、利用者が満足しているか否かの情報も、口コミ社会の沖縄では得られやすいはずであるから、良く確かめて対応すべきであり、家族なども協力して、適合補聴器が得られるように、充分活用できるようにし、人生を継続・発展させ、コミュニケーション良好で家族・社会と仲良く付き合い、正確な情報獲得により、その時代に合った生き方を模索し、亡くなる直前まで自立し、人生をエンジョイ、人間としての人生を全うするようにさせてあげてほしいものである。


  • カテゴリー: 論壇
  • 投稿日:2008年3月1日 土曜日

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