当会附属診療所「補聴相談のひろば(耳鼻咽喉科)」の2023年4月の診療スケジュールです。
当診療所は予約制です。
※4月17日(月)1日休診に変更になりました
また、ボランティア活動で急遽休診になることがあるため、必ず電話等にて予約をお願いします。
【 診察スケジュール(2023.4) 】
※コロナ感染拡大防止のため、必ずマスク着用で来院ください。
※検温で37.5度以上あるまたは、熱はなくても風邪症状がある場合は、診察をお断りさせていただきます。
※付き添いのかたは病院外でお待ちいただくようご協力お願いいたします。
※当診療所はコロナの診察は行っておりません。
初診の場合、さまざまな検査を行うため約2時間前後かかります。
以下をご持参ください。
・健康保険証
・お薬手帳
・血液検査のデータ結果(お持ちであれば)
・補聴器(お持ちであれば)
・身体障がい者手帳(お持ちであれば)
諸事情により下記期間休診となります。ご了承のほどお願い申し上げます。
また、休診前後は込み合う可能性があるため、必ず電話にて予約をお願いいたします。
※予約外だと診察できません。
・7月29日(金)~8月2日(火)
・8月5日(金)
・8月10日(水)~15日(月)
10月5日(金)附属診療所「補聴相談のひろば(耳鼻咽喉科)」の1日診療を予定していましたが、
台風25号席接近のため、安全を考慮いたしました結果、
1日休診とさせて頂きます。なにとぞご了承ください。
高齢社会が進行、高齢難聴者が急増している。七十歳以上で約半数、九十歳以上で殆んどが難聴になるので、全国で千五百万~二千万人、当県で十五万~二十万人と推測され、これら高齢難聴者のうち全国で十~二十%、当県で五~十%しか適合補聴器が得られていないので、コミュニケーション障害から、家族・社会より遊離・孤立、精神的動物の人間は生きがい・生きる意欲を失い、その三~四割、即ち、全国で四~五百万人、当県で四~五万人が「閉じ込もり」「寝たきり」「認知症」になり人間として生きていないと推測される。
これら高齢難聴者が適切な時期に、適切な対応を得られれば、コミュニケーション障害が起らず、家族・社会と仲良く付き合い、人生をエンジョイ、亡る直前まで自立、人間としての人生を全うして行けるのに、その対応方法が確立していない我が国では、前述の如く閉じ込もり・寝たきり・認知症にて要介護状態となり(日本の認知症の八十%以上は、高齢難聴の放置によると云える)、個々の家族で面倒が見れる状態ではなくなりつつある現在、地域社会が、国が面倒を見るようになると云うことは、増税になり国民全体の負担となるばかりでなく、恐らく国債も増え、次の世代に迄負担が及ぶことになろう。
この高齢難聴の大部分は、耳を養っている血管の動脈硬化によると判明して来ているので、四十歳台後半から「食事のコントロール」「運動の励行」により、百歳を越しても「補聴器不要」にできるし、難聴が始っても、そこで停止されることも重要で、同じ補聴器を使うのでも、基本的な聴えが良い方が補聴器をうまく使えるからである。
「音が聴えても、言葉がわからない!」音の歪みも、これも耳の血管の動脈硬化による血液の流れの障害で、聴えの細胞に血液が充分流れて行かないため、聴覚細胞が機能障害を起して来るものであるから、血流をコントロールし、即ち、食事のコントロールと適切な運動励行にて停止・改善が可能であることも判明して来ている。
この啓蒙活動、当初十年はボランティア活動として、十三年前よりは特定非営利活動(NPO)法人沖縄県難聴福祉を考える会」(難聴者の会)とその附属診療所「補聴相談のひろば」として推進されて来ているが、あまり成果が上がっていないのはなぜなのだろうか?
社会全体は当然、特に高齢難聴者とその家族は熟慮すべきと思う。
特定非営利活動(NPO)法人沖縄県難聴福祉を考える会
附属診療所「補聴相談のひろば」
相談医・野田 寛(琉球大学名誉教授
聴えのレベル、また言葉の理解度が、国の定めた基準以上に悪くなると、「聴覚障害による身体障害者」に認定され、五年毎に補聴器を支給してもらえる。
この認定申請診断書を作成する際に、再認定の時期を記載するようになっており、五年後の補聴器支給更新を目途に記載している。
この五年後の補聴器更新は、補聴器の耐用年限と云うより、聴覚の悪化を前提に決められていると思われるが、先般那覇市在住の「聴覚障害による身体障害者」に、“五年後”の再認定の時期を過ぎても、補聴器更新の手続きがなされていないとの通知を那覇市役所から受けた由、このような催促の通知を見たのは初めてだったので、身体障害者の福祉が後退しつつあるように感じられる昨今、非常にすばらしいことと感心させられている。
聴覚障害による身体障害者の認定は、両耳の聴力がそれぞれ七十㏈(デシベル)以上で六級、八十㏈以上で四級、九十㏈以上で三級、百㏈以上で二級、また言葉の理解度(語音明瞭度(日本では五十音を使用して行う)が両耳共に五十%以下で四級に認定される。他に身体障害がある場合には、それぞれの等級の指数を合算して、等級を決定し、これが高度の時には障害年金が支給されることもある。
高齢者難聴は一般に年齢進行と共に悪化して行く、しかし、近年、高齢者難聴の大部分は、耳の血管の動脈硬化と判明、従って「食事のコントロール」と「運動励行」により、難聴が進行しなくなっている。私共の診療所では、六ヶ月毎に聴覚分析を行い、これにより具体的な指導を行っているので、この約十年、八~九割の患者さんの難聴悪化は防止されている。私共が六ヶ月毎の聴覚チェックを行っているのは、補聴行政が最も進でいるドイツを参考にしている。ドイツでは一年に一度の補聴器のチェックが法律になっている。これを私共の近年の知見からみると、ドイツ人の食生活はカロリーの高いものを多く摂取しているため動脈硬化が進行、難聴も進行すると思われる。一度駄目になった聴覚細胞は回復しないので、私共の所では音の歪みなどを半年毎にチェック、厳重注意、指導して聴覚を悪化させないようにしている。
まず難聴にならないように(動脈硬化予防にて「百歳越しても補聴器不要」は可)、なった時は適切な分析検査を受け、適切な対応にて、寝たきり、認知症などにならず、人間として充実した人生を生き抜いてほしい。
特定非営利活動(NPO)法人沖縄県難聴福祉を考える会
附属診療所「補聴相談のひろば」
相談医・野田 寛(琉球大学名誉教授)
一般に、年と共に聴えが衰えてくる。七十才以上で約半数が、九十才以上で殆んどが補聴器を必要とするになるので、高齢化社会が進行した現在、膨大な数になっている。
しかし、難聴を自覚し始めても、補聴器をつけたがらない人が多い。恥ずかしいから、格好が悪いとか、人に“ミンカー”と云われたくないとか、補聴器は高いし、購入しても、うまく使えないなど評判が悪いからなど!!
このようにして聴えないままでいると、周囲から段々相手にされなくなり、友人も減って行き、いずれは社会・家族より遊離・孤立し、閉じ込もり、寝たきり、認知症などになり、要介護状態になり易くなる(日本の認知症の八割は高齢難聴者の放置によると考えられる、従って、これを充分理解し、自分を認知症などに追い込まないようにしてほしい)。
まず、この高齢者難聴の大部分は、耳を養っている血管の動脈硬化によるものなので、予防が可能である。従って、理想的には、五十才台後半ぐらいからは、自覚はなくても、聴覚分析を受け、動脈硬化による変化が始まっていれば、それに応じた対応をしていると、私共が現在提唱している“百才を越しても補聴器不要”が可能となろう!
補聴器の要否は、補聴器の貸し出しを受け、あった方が良いかを判定すると良い。
補聴器があった方が良いと感じた時は、メーカーにより音質が異なるので、どの社のものも同じと云う人もないではないが、貸し出しを受け、どのメーカーのものが合うか確認する(県内には日本の代表的補聴器十二社のものを順繰りに貸し出すところもある)。
補聴器を付けたら若い時に戻るわけではない。まず、補聴器の使い方を良く指導してもらう(選別の段階により始っているが)、特に電話は補聴器により、音の取り入れ場所が異なるので、それに合わせなければならない。
電話やテレビの音が、補聴器だけでは不充分な場合は、集団補聴装置の磁気ループなどがあり、補聴器を磁気ループ用に切り替えると(日本の補聴器の半分にこの切り替え装置がついている)。約一万円程度の費用で整備、電話で話が出来、テレビの声を家族と同じ音量で聴えるように出来る (県内には体験者が補聴器の使い方や、磁気ループ設置などをアドバイスしてくれるところもある)。
長寿社会、百歳は当り前、百二十才迄は可能性があるので、それまで自立して、人間としての人生を全うしてほしいものである。
特定非営利活動(NPO)法人沖縄県難聴福祉を考える会
附属診療所「補聴相談のひろば」
相談医・野田 寛(琉球大学名誉教授)